実際の例を示しながら、iPhoneのみを使いAdGuardのユーザールールを作ってみます。
以前公開した「Yahooの記事を消す方法の一例」と同じ手法でAdGuardのユーザールールを作ります。
今回はパソコンを使わず、iPhone単体で作ります。
必要なアプリ
AdGuardまたはAdLock
今回はAdGuardを使います。
Web Inspector
Safari
AdGuardやAdLockは無料版で大丈夫です。
Web Inspectorの使い方
Web InspectorはiOS Safariの拡張機能で、Safariのデベロッパーツールを呼び出すことができるアプリです。
アプリの説明に従い、設定→Safariの「機能拡張」よりWeb Inspectorをオンにします。
Web Inspectorのアプリ設定は以上です。
Safariでターゲットとなるサイトへアクセスし、「ぁあ」をタップ。目的のサイトでWeb Inspectorをタップします。
すると、以下のようにサイトのソースコードを閲覧できる画面が起動されます。
iPhoneの小さな画面では横向きにしないとまともに閲覧できませんので、端末を横向きにしてください。
マウスカーソルのマークをタップしたのち、消したい要素(バナーや記事など)をタップすると、当該要素が青枠で囲まれ、ソースコードが表示されます。
要素名、data属性、何かしらのキーワードに注目します。
今回の例では、ターゲットサイトはYahoo Japan、要素名はclassの前にある赤線の”a”、data属性は緑線の”data-cl-params”、キーワードは青線の”kbs”(歌舞伎町文化新聞の略称かな?)とします。
サイトの構造やキーワードは、もちろんサイトによって違いますので、その都度、探す必要があります。
AdGuardでの設定
AdGuardを起動し、「Safariでブロック」→「ユーザールール」と画面遷移します。
「+ 新しいルールを追加する」または「︙」→「エディタ」より、見つけた文字列を以下のルールに当てはめ入力します。
ドメイン名##要素名[data属性*="キーワード"]
Web Inspectorの結果を再掲します。
ターゲットサイトのyahoo.co.jp、要素名”a”、data属性”data-cl-params”、キーワード”kbs”を当てはめると以下になります。
yahoo.co.jp##a[data-cl-params*="kbs"]
このルールを適用すると、yahoo.co.jpの中から、data-cl-params内にkbsを含むa要素が非表示化されます。
「歌舞伎町文化新聞」の記事部分がルールに合致するa要素となるため、記事ごと非表示になります。
芸能、うわさ、YouTuberをはじめとするかわいくない記事ばかり出すメディ、どうでもいいメディアをYahooから探し、上記のルールを500個以上作ったものが、かわいいフィルターの中身です。
かわいいフィルターの中身は、下のリンクからGitHubにアップロードしている最新版が閲覧できます。
特定のリンクを含む要素を消すなら、
ドメイン名##要素名[href*="キーワード"]
というルールに当てはめていきます。
例えばhrefの参照先がhttps://trilltrill.jpの要素を全て非表示としたい場合。
上記の画像からキーワードを拾い、ルールに当てはめると以下のようになります。
yahoo.co.jp##a[href*="trilltrill.jp"]
Yahoo JapanのTRILLのコンテンツは全てhrefの参照先がhttps://trilltrill.jpとなっていることに着目し、このルールによりYahoo Japanの中でTRILLへのリンクを含む要素を一網打尽で非表示にしました。
ユーザールールとして以下のルールも使いやすいです。
||domain.com^
「このURLはコンテンツブロッカーによってブロックされました」という表示はよくこのルールにひっかかっています。
例えばhttps://trilltrill.jpのリンクを踏んでもアクセスを遮断したい場合、以下のルールとなります。
||trilltrill.jp^
このルールを追加してhttps://trilltrill.jpにアクセスしようとすると、作成したルールによりアクセスが遮断されます。
今回紹介したルールは、280blockerのルールでも多用されています。
広告ブロックだけでなく、セキュリティ対策にも使われています。例えば詐欺SMSでよく使われるduckdns.orgという無料ドメイン(DDNS)。
わたしの元にも最近届きました。URLが不審すぎます。
280blockerでは以下のルールを実装しています。
||duckdns.org^
このルールにより、duckdns.orgへのアクセスは全て遮断されます。
AdGuard日本語フィルタでは、duckdnsだけならいいけれど、詐欺SMSで多用されるURLへのアクセスを遮断するルールでした。
AdGuard、uBlock Origin、280blockerなどは、広告をブロックするだけのソフトウェアではないです。
わたしは家族共用のパソコンにこっそりuBlock Originをいれておきました。
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