iPhoneのみを使ったAdGuardユーザールールの作り方

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実際の例を示しながら、iPhoneのみを使いAdGuardのユーザールールを作ってみます。

以前公開した「Yahooの記事を消す方法の一例」と同じ手法でAdGuardのユーザールールを作ります。
今回はパソコンを使わず、iPhone単体で作ります。

必要なアプリ

AdGuardまたはAdLock
今回はAdGuardを使います。

‎AdGuard ー Safariでしっかり広告ブロック
‎◆ 最大30万のフィルタリングルールを使用可 ◆ 当社で定期更新される日本語専用フィルタ搭載 ◆ 日本語カスタマーサポート(年中無休) AdGuardは、Safari用超効率的広告ブロッカーです。迷惑な広告を削除するだけでなく、高度な追跡...
‎Safari の広告ブロック AdLock
‎AdLock は、既知のすべての種類の広告に素早く対応する総合的な広告ブロックアプリです。AdLock は、Safari を拡張し最大限のリソース効率を維持しながら最大の影響を提供するように設計されています。使い方はとても簡単です。Saf...

Web Inspector

‎Web Inspector
‎### Please refresh the page if you tap the "i" button and nothing happens ### Web Inspector expands Mobile Safari with ...

Safari

‎Safari
‎Webを超高速で閲覧でき、強力なプライバシー保護機能と強力なカスタマイズオプションを備えています。Safariでは、サイトをブラウズしたり、Webページを翻訳したり、開いているタブにiOS、iPadOS、macOSのすべてでアクセスしたり...

AdGuardやAdLockは無料版で大丈夫です。

Web Inspectorの使い方

Web InspectorはiOS Safariの拡張機能で、Safariのデベロッパーツールを呼び出すことができるアプリです。

アプリの説明に従い、設定→Safariの「機能拡張」よりWeb Inspectorをオンにします。

Web Inspectorのアプリ設定は以上です。
Safariでターゲットとなるサイトへアクセスし、「ぁあ」をタップ。目的のサイトでWeb Inspectorをタップします。

すると、以下のようにサイトのソースコードを閲覧できる画面が起動されます。
iPhoneの小さな画面では横向きにしないとまともに閲覧できませんので、端末を横向きにしてください。

マウスカーソルのマークをタップしたのち、消したい要素(バナーや記事など)をタップすると、当該要素が青枠で囲まれ、ソースコードが表示されます。


要素名、data属性、何かしらのキーワードに注目します。

今回の例では、ターゲットサイトはYahoo Japan、要素名はclassの前にある赤線の”a”、data属性は緑線の”data-cl-params”、キーワードは青線の”kbs”(歌舞伎町文化新聞の略称かな?)とします。

サイトの構造やキーワードは、もちろんサイトによって違いますので、その都度、探す必要があります。

AdGuardでの設定

AdGuardを起動し、「Safariでブロック」→「ユーザールール」と画面遷移します。

「+ 新しいルールを追加する」または「︙」→「エディタ」より、見つけた文字列を以下のルールに当てはめ入力します。

ドメイン名##要素名[data属性*="キーワード"]

Web Inspectorの結果を再掲します。

ターゲットサイトのyahoo.co.jp、要素名”a”、data属性”data-cl-params”、キーワード”kbs”を当てはめると以下になります。

yahoo.co.jp##a[data-cl-params*="kbs"]

このルールを適用すると、yahoo.co.jpの中から、data-cl-params内にkbsを含むa要素が非表示化されます。

「歌舞伎町文化新聞」の記事部分がルールに合致するa要素となるため、記事ごと非表示になります。

芸能、うわさ、YouTuberをはじめとするかわいくない記事ばかり出すメディ、どうでもいいメディアをYahooから探し、上記のルールを500個以上作ったものが、かわいいフィルターの中身です。

かわいいフィルターの中身は、下のリンクからGitHubにアップロードしている最新版が閲覧できます。

https://raw.githubusercontent.com/killtrill/kawaii_filter/master/kawaii_filter.txt

特定のリンクを含む要素を消すなら、

ドメイン名##要素名[href*="キーワード"]

というルールに当てはめていきます。

例えばhrefの参照先がhttps://trilltrill.jpの要素を全て非表示としたい場合。

上記の画像からキーワードを拾い、ルールに当てはめると以下のようになります。

yahoo.co.jp##a[href*="trilltrill.jp"]

Yahoo JapanのTRILLのコンテンツは全てhrefの参照先がhttps://trilltrill.jpとなっていることに着目し、このルールによりYahoo Japanの中でTRILLへのリンクを含む要素を一網打尽で非表示にしました。

ユーザールールとして以下のルールも使いやすいです。

||domain.com^

「このURLはコンテンツブロッカーによってブロックされました」という表示はよくこのルールにひっかかっています。

例えばhttps://trilltrill.jpのリンクを踏んでもアクセスを遮断したい場合、以下のルールとなります。

||trilltrill.jp^

このルールを追加してhttps://trilltrill.jpにアクセスしようとすると、作成したルールによりアクセスが遮断されます。

今回紹介したルールは、280blockerのルールでも多用されています。

https://280blocker.net/files/280blocker_adblock_202303.txt

広告ブロックだけでなく、セキュリティ対策にも使われています。例えば詐欺SMSでよく使われるduckdns.orgという無料ドメイン(DDNS)。

わたしの元にも最近届きました。URLが不審すぎます。

280blockerでは以下のルールを実装しています。

||duckdns.org^

このルールにより、duckdns.orgへのアクセスは全て遮断されます。

AdGuard日本語フィルタでは、duckdnsだけならいいけれど、詐欺SMSで多用されるURLへのアクセスを遮断するルールでした。

AdGuard、uBlock Origin、280blockerなどは、広告をブロックするだけのソフトウェアではないです。

わたしは家族共用のパソコンにこっそりuBlock Originをいれておきました。

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